子どもと向き合う
1歳児のクラスへ行くと、子どもたちが保育者の読む絵本に全員が釘づけと言う感じで、畳の上にちょこんと座り真剣な表情で見ていました。昨年のことを思い起こすと、その集中力の度合いはものすごいものです。保育とは、このような状況を生み出すための小さな積み重ねの毎日なので、これが集団による教育のすごさかと思われるかもしれません。しかし、実は一人ひとりの子どもたちが、お母さんやお父さんといった大好きな人から、家庭で個別にかかわってもらうということが、非常に大きな後押しになるのです。このことは保育園だけでなく、学校に行っても、社会人になっても必要な子どもへの支援なのです。
0歳児の時、絵本を読んでも、すぐに保育者の膝から飛び出してしまう子どもが何人もいたのですが、絵本の大切さを伝える中で、保護者の方々もとてもよくかかわっていただくようになりました。このように園と家庭が一緒になって繰り返しその楽しさを伝えることによって、集団でも絵本を楽しめるようになってくるのです。ですから、乳幼児期の最初の教育はこの1対1による、ていねいな関わりが非常に重要ということなのです。ここで『心地よい体験』をすることが、次への意欲にもつながっていきますが、集団で一人ひとりに心地よい体験をしてもらうには限界があります。人が学ぼうとする力の源は、他者からの強制力ではなく、まさしく自分からの興味・関心の力なのです。
子どもと向き合う方法は、絵本に限ったことではありません。先の運動会で一緒に体験したことでも、公園で遊んだことでも、ダンスをしたことでも、散歩したことでも、なんでもいいのです。まずはみなさんの得意なことで、子どもと一緒に楽しめる時間をたくさん作ってください。その時間が多ければ多いほど、子どもたちは集団での活動にも力を発揮するはずです。園でも12月の『お楽しみ会』に向けて、子どもたちとまた、楽しい時間をたくさん積み重ねていきたいと考えています。
絵本選びのコツ
どんな絵本を選ぶかは、実は子どもが決めることなのです。推薦図書とか、年齢ごとに区切った絵本がありますが、子どもが好きな絵本を見つけられるように、たくさん読んであげながら、自由に選ばせてください。そのうちに子どもの方から気に入った1冊を『よんで』と持ってくるはずです。購入するのはその大好きな1冊が決まりそうな頃でいいと思います。それまでは園や図書館等でたくさん借り、一緒に楽しんでください。
11月の行事予定
1 |
月 |
いもほり(雨天順延) |
2 |
火 |
遠足(1・2歳児) 布団乾燥 職員会議 |
3 |
水 |
文化の日(休園) |
8 |
月 |
身体測定 職員園内研修 |
9 |
火 |
身体測定 太鼓で遊ぼう |
10 |
水 |
0歳児健診 |
11 |
木 |
職員細菌検査 |
15 |
月 |
安全点検日 |
16 |
火 |
交通安全指導 長房3園交流(4・5歳) 布団乾燥 |
17 |
水 |
すぎな交流 |
18 |
木 |
お話の会 |
21 |
日 |
いちょう祭り(ゆり組ダンス参加 陵南グランド14:00集合) |
23 |
火 |
勤労感謝の日(休園) |
24 |
水 |
歌って遊ぼう 献立会議 |
25 |
木 |
ベビーマッサージ |
26 |
金 |
ヒップホップ 乳児会議 |
30 |
火 |
職員会議 |
子どもが主体の遠足(4,5歳)
4、5歳児が遠足で、多摩動物園に行ってきました。実は運動会の前から「遠足があるけれど、どこに行きたい?」と言う投げかけをし、それから動物園と言う案が出ていたのでした。次に、「動物園に行くとしたら何が見たいの?」という問いかけに、一人一人が自分たちの見たい動物を言ったり、絵に書いたりし、そこからどのコースを歩くかということになり、結果として4歳児と5歳児で歩くコースが全く違ったのでした。
動物のことも「何を食べているんだろうか」「大きさはどのくらいだろうか」「どんな声で鳴くんだろうか」など、いろいろなことが知りたくなってきたようです。それに合わせて図鑑を見る回数も増えていきました。遠足の日が近付くにつれ、どうやらお天気が悪そうだということになり、雨でも行ける次の候補地を探し始めました。しかし、動物園の魅力を上回る候補地が中々見つかりませんでした。子どもたちの動物園という気持ちも揺らぎません。そこから誰ともなしにカッパを用意し、雨の日に動物たちは何をしているかを見に行こうという、積極的な方向に意見が向かって行きました。
当日は他の来園者も少なく、飽きるまで動物を見て次に行くという、のんびりとした子どもたちのペースで見学することができました。その分、動物のにおいも鳴き声もたくさん体験することができました。そして、園に帰ってから一気に描き上げた動物たちの絵は、どの子も伸びやかで、その特徴を十分つかんだ表現になっていました。只今クラス内に展示してありますので、どうぞ中まで入ってご覧ください。子どもたちの喜びが伝わってくると思います。
(ESD)を通して学んでほしいこと
先月から市のごみの出し方が変わったという話をした時に、持続可能な開発のための教育(Education For Sustainable Development)ということを紹介させていただきました。このことは私たち一人一人が実践しなくてはならないことだと思いますので、一緒に考えてみてください。
ESDでつちかいたい 「価値観」
- 人間の尊厳はかけがえがない
- 私たちには社会的・経済的に公正な社会をつくる責任がある
- 現世代は将来世代に対する責任を持っている
- 人は自然の一部である
- 文化的な多様性を尊重する
ESDを通じて育みたい 「能力」
- 自分で感じ、考える力
- 問題の本質を見抜く力/批判する思考力
- 気持ちや考えを表現する力多様な価値観をみとめ、尊重する力
- 他者と協力してものごとを進める力
- 具体的な解決方法を生み出す力自分が望む社会を思い描く力
- 地域や国、地球の環境容量を理解する力
- みずから実践する力
どうでしょうか。どれも子どもたちに伝えたい価値観であり、能力だと思いませんか。家庭でも是非心がけて、伝えてください。次回はESDが大切にしている「学びの方法」についてご紹介します。
子育て支援☆ペンギン広場で遊ぼう
イベント案内(予約をしてください)
- 9日(火):太鼓で遊ぼう11時〜11時半
- 24日(水):歌ってあそぼう10時
- 25日(木):ベビーマッサージ10時〜11時半
- 26日(金):親子でヒップポップ! 10時〜2歳児以下、10時半〜3歳児以上
個人情報について
ホームページや園だより等に使用する写真ですが、顔がうつることが気になる方は担任まで連絡してください。
一時保育
緊急に保育が必要な方のお子さんをお預かりいたします。登録が必要です。
定員は3人(1歳児以上)
利用料 1時間350円
(給食300円、おやつ100円は別途)
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