ご入園、ご進級おめでとうございます。子どもたちにとって新しい環境での生活は、嬉しい・楽しい反面、緊張や不安で心身共に疲れやすく体調を崩しやすい時期でもあります。ご家庭でも十分な休息が取れますようようご協力をお願いします。今年度もお子さんが安全・健康に過ごせますようにたくさん情報提供していきたいと思っています。
新年度を健康に過ごすためには
睡眠・食事・遊びのどれが欠けても健康生活は成り立ちにくいものです。十分に睡眠を取らなければ、体がだるく、しっかり活動もできないし、食欲もわきません。その反対にしっかり活動するとお腹もすき、体も疲れるため、しっかりと食べる事ができ、ぐっすり眠れます。
日本の子どもたちは、世界一眠らない、睡眠時間が短いと言われています。どうして睡眠時間が短いのでしょうか?
それは夜更かししているからです。夜更かしによって減少した睡眠時間は遅寝や昼寝では補う事が出来ないと言われています。睡眠時間が少ないことは、体に様々な不調をもたらします。これから心身共に成長していく子どもたちにとって十分な睡眠時間を確保することはとても重要です。それにはまず、早寝早起きの実践で睡眠を整える事が大切です。
早寝早起き・・・なぜ必要なの? 夜ふかしするとどうなるの?
@睡眠不足になる:睡眠時間が減るとステロイドホルモンがずっと出ている状態になり、肥満・高血圧になりやすい。
A心身の成長を妨げる:睡眠は、心と身体を育てる成長ホルモンが出ます。骨の伸び、筋肉の充実、組織の修復。脳の成長に必要な2つの眠り・レム睡眠は身体の点検・ノンレム睡眠は脳の休息。
B生活リズムが乱れる:生体時計は1日25時間。地球時計は1日24時間。放っておくとどんどんずれ、睡眠・覚醒・体温ホルモン分泌がバラバラになります。=慢性的な時差ボケ状態
Cイライラ・感情コントロールが下手になる:時差ボケ状態では、昼間ぼーっとして日中の運動量が低下するため神経活動のバランスを取るセロトニンの分泌が減り、イライラや攻撃性が高まります。
D食習慣の不健全化:朝ごはん抜き・お昼に沢山食べる・遅くまで起きていて間食。=肥満の原因になります。
Eメラトニンの分泌減少:メラトニンにはこんな作用があります。
・眠気を起こし抗酸化作用、老化防止、抗がん作用、性的成熟の抑制(思春期まではストップすることが良い)
・夜遅くまで明るいところで過ごすとメラトニンの分泌量が抑制されます。本来は1歳〜5歳の間、メラトニンシャワーといわれるほどたくさん分泌されます。
新年度を迎え、多くの子どもたちが、「1つ大きくなった」という喜びでいっぱいな時期です。ただ、なかには、大人の期待を過剰に受け止めて、気持ちが不安定になるお子さんもいます。
今までなかったのに、急に次のようなようすが見られたら、何かストレスを感じていることがないか注意してみてください。
●目をパチパチさせる ●せきばらいをする ●肩をぴくっと動かす
●指しゃぶりがひどくなる ●吃音・・・・など
保育から子育てを学ぶ
園庭の大きな桜の木。長房西保育園の歴史を見守ってきた大事な庭木ですね。
今年も、いい頃に咲いてくれました。花冷えの日も相まって、花も長持ち。
卒園で送り出す子どもたちと新しく登園してくる子どもたち。そしてご家族を優しく包んでくれるシンボルになっていますよね。
私はここの桜が大好きです。見守る、という言葉がしっくりくる園のシンボルだなと感じるからです。背丈が大きくなったので、いつしか木の下で遊ぶ子どもたちと一緒に一枚の写真にとることが難しくなりました。築山に上る乳児さんの後ろ姿と桜の寄り添う一瞬のシーンは、一年後の成長を予感させる希望の一枚になると思います。
特別よそ行きの?入園式などは行わないのがこの園の流儀ですが、保護者の方々それぞれに、お子さんとこの園の桜の風景を心に刻んでいただければ、十分思い出になるはずです。
これから一年沢山の良き思い出を、皆さんと共有できますように。
(臨床心理士 青木)
食育 日本人のコメ離れ
長い間、米を主食にしてきた日本人の米離れは、近年話題になっています。
決して日本人の嗜好が変化して「コメ嫌いになった」のではなくて、米で作る「おにぎり」がコンビニの人気商品であったり、外食では米飯の「回転ずし」や「牛丼」が人気なのも、それを裏付けていると思います。
「日本人のコメの消費量の推移」
1962年の118.3Kg/年からだんだんと減少し2009年には58.5Kg/となっています。1日の消費量にすると1962年が324.0gだったのに対し2009年には160.3gになっています。茶碗一杯が約150gなので、現在は1日に茶碗一杯ちょっと食べている計算になります。
このまま、コメ離れが進めば、昔のバランスのとれたごはん中心の食事からどんどん離れていってしまいます。お米は腹持ちも良く、経済的で食べることによって自給率も向上し、生産者にも消費者にもメリットがあります。他人事ではなく一人ひとりがお米を食べる事を大切にしていってほしいです。
近年給食も米飯給食を多く取り入れている施設が増えてきているのも、日本人のコメ離れが進んでいるからだと思います。保育園でも米飯給食を中心とした献立を考えていきたいと思います。
(栄養士 佐藤)
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