今年度も残すところあとわずかになりましたね。一年を振り返ると、身長・体重のような目に見える成長だけではなく、子どもたち一人ひとりの表情、行動、言葉などからも、あらためて大きな成長を感じます。全員が元気に、卒園、入学・進級の日を迎えられるよう、一日一日を大切に過ごしましょう。
感染性胃腸炎に注意しましょう
冬場に増える感染性胃腸炎は、通常10月頃から2月頃まで感染の流行が続きます。主な原因のウイルスとしてノロウイルスが多く、ノロウイルスはカキやアサリなどの二枚貝に蓄積されますが、貝類からの感染より、感染者の嘔吐物、排泄物からうつる二次感染のケースが多いようです。
「ウイルスの感染によって起こる流行性の嘔吐・下痢」です。「ウイルス性の胃腸炎」や「お腹の風邪」と診断されることが多いかと思います。感染すると激しい下痢や嘔吐、腹痛があり、38度以上の発熱を伴う事もあります。今のところワクチンや治療薬などは開発されていないため、症状が出たら水分を補給しながら回復を待つしかありません。
また感染者は症状が回復してもその後1週間〜1か月感染力が弱いから人にうつらない」とは限らず、特に小さい子どもや、疲れ・体調不良などによって抵抗力が弱っている人には感染する可能性が十分に考えられます。どのウイルスによる胃腸炎の場合でも、嘔吐・下痢は他の人にうつる病気です。嘔吐下痢の多くは、集団生活では次々にうつってしまいます。診察・治療を受ける際、医師に集団生活をしている旨を必ず伝えてください。園内でも感染予防に注意して過ごしていますが、保育中に下痢や嘔吐があった場合にはご連絡させていただくことがあります。登園基準の詳細に関しては、入園式で配布した「保健衛生のしおり」を再度見直し、確認をお願いいたします。
3月3日は耳の日です
【滲出性中耳炎】
<原因>中耳内に分泌液がたまった状態。かぜや、急性中耳炎の繰り返しは原因で起こる。
<症状>痛みや熱はないが、耳が聞こえにくくなったり、閉塞感・耳鳴りがある。
<治療>必要に応じて鼓膜を切開し、たまった液を抜いて様子を見る。分泌液が吸収されて、自然に治ることも多い。
<ポイント>痛みがなく気づきにくいので、耳の聞こえや様子の変化に注意。
【急性中耳炎】
<原因>かぜが原因で起こることが多く、ウイルスや細菌が中耳に達して炎症を起こした状態。
<症状>激しい耳の痛みと、高熱。一時的な難聴・閉塞感がある。耳だれが出たり、乳児の場合は、嘔吐や下痢が見られることも。
<治療>化膿していなければ、抗生物質の服用で、ほぼ治まる。
<ポイント>繰返し中耳炎を起こすと、滲出性中耳炎になりやすいので、きちんと治すように。
【外耳炎】
<原因>耳の入り口から鼓膜までの外耳道に炎症や湿疹ができた状態。耳あかが原因となることもある。
<症状>湿疹ができるとかゆい、耳を触ると痛い。発熱やうみが出ることもある。
<治療>抗生物質の点耳薬や内服薬を使うと、1週間程度で治まる。
<ポイント>外耳炎になったら、耳をむやみに触らないように。
花粉症のメガネ着用についての御願い
この時期になり花粉アレルギーのあるお子さんにとってはつらい季節になってきました。保育園でも症状のあるお子さんをみかけます。保育園で花粉症用のメガネを使用するにあたり、集団生活ですので、外遊び中など、何かの拍子にメガネが割れてしまったときなど、危険を伴うこともあります。保育園での花粉症用のメガネの着用は花粉症の診断のある場合のみをお願いしています。メガネ着用の必要がある場合は、担任または看護師までご相談ください。
保育から子育てを学ぶ
子どもたちの毎日の送迎、本当にご苦労様です。朝は、忙しくてゆっくりとはいかないけれど、お迎えのときは、それより少しゆったりした気持ちになれますね。
紙芝居や絵本を読んでもらうときの子どもたちの様子が見られるときには、ぜひご覧いただければと思います。
お昼に本を読むときは、子どもも先生も元気いっぱいです。次の活動の時間のつなぎで、読んでくれていることもあります。どれも楽しいのですが、醸し出される子どもたちの雰囲気には、明らかな違いがあるのです。
一日の活動の終わりに、先生が読んでくれる絵本や紙芝居が、私は一番好きです。全体にほっとした雰囲気になるのは自然なことなんですが、それだけではないのです。なんとなく、子どもたちの距離が近くて、寄り添っているように感じます。
先生も、一言一言の間が、昼はより、ほんの少しゆっくりしていて、子どもたちも、物語の流れをつかみ、主人公の思いを理解しているところが増しているのではないでしょうか。
韻を踏んだり、単語を繰り返してリズムを作ったり、擬音を入れたり。年齢に応じた、洗練された言葉は、私たちにも心地よいものです。これらをしっかりと子どもたちに届けることも、保育園でできる大事な教育機会ですね。日替わりの短いお話ですが、先生方のセンスが生かされています。
(臨床心理士 青木)
食育 春のおとずれ
一日一日、春が近づいています。時には、冬に逆戻りして寒い日もありますが、草や木や花は確実に春の準備を進めています。食材も春キャベツや新玉葱など春の時期にしか食べれない食材もでてきます。キャベツや玉葱は年中出回っているので旬がわかりづらいと思いますが、普段食べている味や見た目の違いを子どもたちと見つけてみるのもおもしろいかもしれませんね。春野菜は他にも山菜や苦みのあるフキノトウなどがあります。子どもたちは苦手な子が多いですが、ぜひ春の味覚をご家庭で楽しんでみてください。
園でも、献立に旬の味をたくさんとりいれていきたいと思いますので楽しみにしてください。
(栄養士 佐藤)
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