だいぶ暖かくなってきたと同時に新入園のお子さんの顔が笑顔に変わってくる日が増えてきました。保育園生活にも慣れてきたと同時に長い連休明けで疲れも出てくる頃です。ご家庭でもゆっくり過ごすことできますようご協力をお願いいたします。
保育園での擦り傷の治療法(湿潤療法)
湿潤療法法ってどんなもの?
傷は乾かさない
ラップ療法とも言われ本来持っている「自然治癒力」を最大限にいかした治療法です。傷を早くきれいに治すには、乾かさないことが大切です。ケガをした傷からは、傷を治すため必要な成分が含まれた浸出液が出てきます。ガーゼを当てると傷を治すのに必要な成分が吸収され乾燥してしまい自然治癒効果がなくなってしまいます。
消毒はしない
擦り傷には消毒!が常識だったのですが、消毒液には細菌を殺す作用があるとともに人間の正常な細胞も殺してしまうことになり、傷の治りの遅くなる原因の一つとなります。
水道水で傷口をしっかり洗い流し汚れを落とす。砂などが残っていないよう十分に洗う事が大切です。
保育園での擦り傷の対処法
①傷を流水でよく洗う。消毒はしない。
②水分を滅菌ガーゼでよく拭き取る。出血が止まるまで圧迫する。
③傷にワセリンを塗った傷口大のガーゼ(表面がツルツルして傷にくっつかない物を使用)を当てる。その上から防水テープ(透明な柔らかいフイルムのようなもの)で空気が入らないように固定する。小さな傷には絆創膏を使用することもあります。
④毎日傷を流水で洗いワセリン・ガーゼを交換する。
⑤新しいツルツルの皮膚が出てきて滲出液が出なくなったら、治療終了。かさぶたが出来ずにきれいに治ります。
受診が必要な時
・動物に噛まれた傷(流水での洗浄は必要ですが、密封してしまうと細菌が深部まで進んだり、繁殖をおこしたりするので病院を受診しましょう。)
・深い刺し傷で内部の洗浄が難しい場合・汚れがひどく洗浄困難な傷・縫合が必要な傷。
・傷の痛みが続いたり、腫れや赤みが出てきて化膿している時も受診が必要です。
お子さんの傷を、感染を起こさないよう。また少しでも早く、傷跡が残らないよう保育園でも最善の処置をしていきたいと思っています。もし傷ができてしまったら・・・ご家庭とも連携して治していきたいと思います。
入浴の時にきれいに洗い流してあげてください。その後ワセリンがあれば塗っていただいて、絆創膏等で保護してください。翌日保育園でも傷の様子を確認して処置を行いたいと思います。
毎日を気持ちよく過ごすために
体:子どもは新陳代謝が盛んなので、少し動いただけでも汗をかくことがあります。気温に応じて、衣類の調節を心がけてください。大人の服装より一枚少なめが目安です。汗をかいたら拭く・着替える等の習慣をつけていきましょう。皮膚を清潔に保つことで、あせも・おむつかぶれ等の皮膚トラブルを予防できます。健康な時は、毎日入浴・シャワー・洗髪をしましょう。体調が悪くてお風呂に入れないときは、体を拭く・おしりを洗うだけでもサッパリします。
髪の毛:兄弟同士でお風呂に入る・自分で洗うといった習慣のご家庭もあるかと思いますが、歯磨きと同様、子どもの技術だけでは完全ではありませんので、保護者の方が仕上げ洗いをして下さい。また、前髪が長いと、毛先が目に入って結膜炎になってしまったり、前が良く見えなくて転んだり、ぶつかったりと、病気や事故のもとにもなりかねません。眉毛を目安に切るか、結んだり止めたりして視界をよくしてあげて下さい。
爪切り:爪が伸びていると、爪と指の間に細菌などが繁殖します。また、虫さされやかさぶたを掻き壊して化膿してしまったり、自分やお友達の肌や目を傷つけてしまうこともあります。1週間に1回はチェックをして、伸びていたら必ず切って下さい。足の爪も忘れずに!!
保育から子育てを学ぶ
平成から令和へ。このところ、平成を振り返る機会が多いですね。振り返ると、何だか良い時代だったように思えてきます。大地震や災害、不況、環境汚染。行先不安が募った時代であったのは、事実なのに、今を生き延びた人たちが過去を振り返る視点というのは、こういうものなのかもしれませんね。
もっとも、子どもたちは、未来を生きる存在ですから、昔を振り返ったりしません。ただただ、今を一生懸命生きています。その積み重ねが、振り返ったときに良いものになるようにしていくのが、私たちの保育。
例えば、大人になって、園庭の風景を語れる子どもがどれだけいるのかわかりませんが、長房西保育園で過ごす体験の多くは、この園庭から生み出されます。その瞬間を確信する場面に触れるたびに、このkokoroでお伝えしたいことが溢れてきます。
その後の子どもたちの記憶に、何某か、確かで、安全で、そして心が生き生きと弾むような感覚を刻んでもらえるような、「今」の過ごし方をどうやって実現していけばいいか。
保育者は、子どもの未来を想像して、そこに問いかけしながら、子どもたちと一緒に「今」を生きています。
(臨床心理士 青木)
食育 食材の大きさについて
長房西保育園の給食は、旬の食材を使用し食材の味を子どもたちに楽しんでもらえるように薄味で作っています。また、食材を大きく切り、子どもたちに噛む力をつけられるよう食事提供をしています。なぜ、子どもたちに大きく切った食材を提供しているかというと噛むことは、子どもたちの成長・発達に必要な栄養を効率よく吸収するとても大切な役割があり、脳の発達にも役立つと言われているからです。現代の食事は口あたりがよくてやわらかい食べ物が多いので、噛まない食事ばかりしていると顎の成長と歯並びに影響してきます。なので、しっかりとした顎を作るために、保育園では食材を大きく切ることで、自然に子どもの噛む回数を増やすように工夫しています。ご家庭でも、顎の成長を促すような工夫をしてみて下さい。
(栄養士 佐藤)
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