プール遊びが始まると同時に、梅雨の季節になりましたね。気温や天気が変わりやすいこの時期は、もっとも体調を崩しやすい時期でもあります。室温や湿度などをはじめ、過ごしやすい環境づくりに配慮し、毎日子どもたちの様子の変化に気を配っていけるよう、ご家庭との情報交換を大切にしていきたいと思います。
手足口病が流行しています
名前のとおり手足や口の中に発疹ができる病気で、痛みを伴うため食事や水分がとりにくくなります。
生後6ヶ月〜5歳までが全年齢の患者の90%を占めるといわれます。
夏風邪の一種で保育園、幼稚園での流行が多くみられます。特に今年は過去10年間で2番目の流行と言われています。1年を通して見られますが、特に夏場の罹患が多くなるようです。
舌や歯肉、唇にできる小さな水泡は、すぐに破れて痛みます。手や足には、水疱や、赤みを持った米粒様の発疹ができます。皮膚にできた水泡は破れて潰瘍になることはなく、痛みもありません。
ひざやひじにも発疹がでることもあります。発疹と同時に軽い熱がでることがありますが高熱が続くことはまずありません。ごくまれですが、髄膜炎や脳炎を合併することがあります。
※一度罹ってもウィルスの型が違うと、再度罹ることもあります。
園では発疹があった場合受診をお願いし、主治医の先生の指示のもとに登園することをお願いしています。お忙しい中大変申し訳ありませんが、ご協力をお願いいたします。園でも、通常以上の床、手の触れる所の消毒、手洗いの徹底、手洗い後の消毒を強化し感染防止に努めています。
水いぼについて
「水いぼ」は、伝染性軟属腫といって、丸くて光ったうつるイボです。つぶすと白いかたまりが出て、その中に含まれているウイルスがつくことでうつります。はじめは粟粒くらいの大きさで、皮膚と同色のブツブツが次第に大きくなり、真ん中が少しくぼんでつやつやと光ってきます。乳幼児期には、脇の下・首・肘・膝のように、皮膚と皮膚がこすれあう場所で広がりやすくなります。かゆくなり、かきむしるとさらに広がり炎症を起こすこともあります。取らなくても自然に治るという理由から、皮膚科の先生によってイボを取るか取らないかの意見が分かれているのが現状のようですが、治るまでには1年以上かかることが多く、自然治癒を待っている間に体中に広がってしまい、治療をしたくても取りきれない・・・というケースになってしまうお子さんも少なくありません。他の子にもうつるため、水いぼの可能性があるでき物を見つけた場合には、少ないうちの受診をおすすめします。
<水いぼとプール>
プールの水ではうつらないので、医師はプールの禁止はしていませんが、保育園のように小さなプールに大勢で入るような場合には、露出部分の肌が触れ合い他の子にうつる可能性が高くなります。そのため、水いぼのあるお子さんについてはプールでの入水はできません。水いぼの部位によってTシャツやズボンを着用して、別のプールを用意するなどして水あそびの対応をしていますのでご了承ください。
保育から子育てを学ぶ
水遊びも本番ですね。2歳児さんクラスでは、着替えが終わった子どもたちが、それぞれのリズムで、部屋に戻ってきました。水着の着換えは、ちょっと面倒ですが、一人ひとり担当の保育者が世話をしてくれています。
「おかえり」と中で待つ保育者に声をかけてもらうと、早めに戻ってきた子どもたちは、部屋の奥にある絵本を自由に選びに向かいます。文字が読めるわけではないのですが、じっと棚を見て、各自がちゃんと選んできます。好きなものをじっと選んでいるときの子どもたちは、実に主体的です。図鑑のようなものばかりではなくて、物語を選んだりもします。ページをめくりながら、園や家庭で読んでもらった中身を思い出している様子でした。
毎日の絵本の読み聞かせや大人との交流が、子どもの中に蓄えられていて、それぞれが好みの絵本を味わい直せる体験となっていたのだと理解しました。
こうして水遊びの興奮から、落ち着いた状態に入り、そしてゆっくりと昼食を友達と囲むことができていました。
その日のメニューは、ハムカツサンド。揚げたてのカツを挟んでいるので、パンがふんわりとして、そしてほんのり暖かく、どの子どもたちも、じんわりと味わって食べている様子でした。それぞれが自分の好みで満足でき、それでいて、皆で等しくおいしい食事を囲むことができているのです。友達体験と呼べるものが確かに始まっていて、そんなクラスづくりが2歳児の保育でできることが、とても素敵に思いました。
(臨床心理士 青木)
食育−手作りパンと梅ジャム作り−
先日、5歳児に手作りパンを作ってもらい、おやつに全園児で食べました。初めてパン作りをするゆり組さん、クラスに材料と作り方の説明をしに行ったところ、子どもたちは、パン作りをすごく楽しみにしている様子で話しを聞いていました。子ども達はとても楽しそうに生地をこね、途中「手が痛い」なんて声も聞こえましたが、頑張ってこねていました。また、発酵した生地をみて、「大きくなっている!」「うわっ!」とびっくりしている様子でした。発酵後、生地を自分達の好きな形に作ったり、小さいクラスのお友達が食べやすいような形にしたりと、形成を楽しんでいました。今回は、シンプルなパンということもあり、ゆり組さんに今が旬の梅を使用してジャムも作ってもらいました。こうして出来たパンをみんなで美味しく頂きました。ご家庭でも、とっても簡単に作れるので、お子さんと一緒に作り、焼きてのパンを食べてみて下さい。
(栄養士 佐藤)
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