気をつけよう! 冬の感染症
RSウイルス感染症
原因
RSウイルスの感染によって起こる、集団で流行しやすい感染症。特に1歳未満の乳児がかかりやすく、気管支炎や肺炎を起こす。
症状
鼻水や咳などの症状で始まり、呼吸をするときにヒューヒュー、ゼーゼーといった音が出る。悪化すると危険な状態になることもある。
対応
今のところ、RSウイルスに対する根本的な薬はないので、気になる症状があれば早めに受診をしてこじらせないようにすることが第一。
クループ症候群
原因
パラインフルエンザウイルスなどに感染し、咽頭に炎症を起こすことで発症する。
症状
発熱やのどの痛みから始まり、犬が吠えるような甲高い咳が出る。呼吸が荒くなり、喘鳴を伴う。喘息とは異なり、息を吸う時にヒューヒューという音がするのが特徴。
対応
消炎剤などの薬を吸入して治療する。悪化すると入院が必要になることもある。家庭では水分を十分に与え、加湿器などで室内の乾燥を防ぐ。
気管支炎
原因
インフルエンザやかぜの炎症が、のどから気管支にまで進んだ状態。
症状
熱が高くなり、痰が絡んでゼロゼロという湿った咳が長く続く。長引くと症状が重くなり、呼吸困難に陥ることもある。
対応
水分を十分に与え、室内の乾燥を防ぐ。また、咳は痰を体外に出すための大切な反応なので、むやみに市販の咳止めを使用することは避ける。
肺炎
原因
ウイルスや細菌が肺に入り込み、炎症を起こした状態。インフルエンザやかぜをこじらせてかかることが多い。
症状
かぜの症状のあと、4日以上高い熱が続き、痰の絡んだ湿った咳をしていたら、肺炎の疑いもあるので注意。
対応
レントゲンをとって肺炎かどうかを診断する。抗生物質を服用して治療する。状態によっては入院が必要になることもある。
溶連菌感染症
原因
A群溶血性連鎖球菌という細菌が原因となる病気の総称。飛沫で感染する。
症状
高熱が出ることがあり、のどの腫れ、嘔吐、頭痛などの症状が現れる。首のリンパ節が腫れたり、筋肉痛や中耳炎を起こすこともある。その後、全身に小さな発疹が出たり、舌に白いこけ状のものがつき、3日くらいすると赤くブツブツしてくる(イチゴ舌)。発疹や舌のブツブツが出ず、のどの痛みだけのこともある。
対応
抗生物質で治療する。症状が治まったからといって、独断で薬をやめたりしないこと。
感染性胃腸炎
原因
ウイルス性の感染によるもの。冬はノロウイルス、ロタウイルスが代表的。主に経口・飛沫感染だが、ノロウイルスの場合は、食品から感染することもある。生後半年〜2歳くらいの子が多くかかる。
症状
激しい嘔吐の症状が突然現れ、下痢がそれに続き、発熱もある。ロタウイルスに感染の場合は、便が白っぽくなる。
対応
激しい下痢が続くので、イオン飲料や湯冷ましなどで十分に水分補給をし、脱水症状にならないようにする。症状は2〜3日から1週間程度で治まる。
保育から子育てを磨く
今年の運動会いかがでしたか? 運動会というのは、日本の学校が始まって以来の代表的な行事です。明治の頃には、近所の人たちに、学校を紹介する良い機会でもあったようです。席取りも、昔からありました。子ども一人に家族親族10人の参観、といったところも珍しくなかったようです。
地域の連帯を感じられる行事としても大切にされていたようです。要するに、地域のお祭りのような行事でしたから、みんなが楽しむものだったのでしょうね。
その後、戦争の時代になったときされる、お国の要請にさっと従える子どもを教育することが、重視ようになりました。大きな子どもはもちろん、幼児教育も、影響を受けました。例えば、一列に並んで行進して、そして、笛やかけ声でさっと動く、といったものが、良しとされる価値観が主流になっていったのです。
現代の保育場面では、演技の完成度を追及する園もあれば、みんなで楽しむ園もある、そして安全第一、といったように、それぞれの園で違いがあります。むしろその園が何を大切にしているのかを、きちんと示しながら、皆で作り上げることが望まれていると言えるでしょう。
長房西保育園の運動会で言えることの一つは、おそらく、「運動会の練習を楽しんできた子どもの姿を見てもらうための行事」だという事です。毎日を何を楽しみに子どもたちが励んできたのか、その育ちの姿を見てもらえるよう、日々の保育の取り組みがあったと思います。子どもたち、保護者の皆様、そして先生方。お疲れ様でした。
(臨床心理士 青木)
食育―「umami」―は世界の共通語
甘い(甘味)、しょっぱい(塩味)、酸っぱい(酸味)、苦い(苦み)の4つの基本の味に加えて、日本人は、第5の味覚としてうま味が加わります。うま味とはコンブやかつお節、煮干し、干しシイタケなどに代表される「だし」の味のことです。
「umami」という言葉は、世界の共通語にもなっています。コンブのグルタミン酸、かつお節のイノシン酸、干しシイタケのグアニル酸が代表的なうま味の成分です。イノシン酸は魚、肉などのたんぱく質に含まれグルタミン酸は野菜のトマトにも多く含まれていて料理の味を高めています。
子どもにとっては、だしを取るのも楽しい料理体験なので、料理のおいしさが倍増する「うま味」の相乗効果を、だし取りを通して体験してみてはいかがでしょうか。
(栄養士 佐藤)