ご入園・ご進級おめでとうございます。春らしい暖かな日もあれば肌寒い日もあり、やっと桜も満開になりましたね。新しい生活がスタートし、初めてのことばかりでまだ少し不安気な表情の子、進級して張り切っている様子がよくわかる子など様々ですが、子どもたちにとって新しい環境での生活は、嬉しい・楽しい半面、緊張や不安で心身ともに疲れやすく、体調を崩しやすい時期でもあります。実際に、熱や嘔吐・下痢などの症状が増えてきました。身体が弱っているときや疲れが溜まると、免疫力が下がり様々な病気にかかりやすくなります。
規則正しい生活リズムや生活環境を心がけ、毎日元気に過ごせるといいですね。お子さんの様子がいつもと違うと感じたときは、無理をせずにゆっくり過ごしたり、早めに受診・治療をするなどして、体調不良を長引かせたり悪化させないように配慮してあげてください。子どもたちが健康で、安全に楽しく生活できるよう、また成長に関する情報などをたくさん提供していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。感染症の情報や事故報告など、保健に関するお知らせは、園内の廊下(一時保育室横)の「保健コーナー」に掲示してありますので、お時間のあるときに是非ご覧ください。
園内の感染予防 ―嘔吐下痢―
「保健衛生のしおり」では、保育園を利用する際に保護者の皆様にご協力をいただきたい感染症予防をご紹介しましたが、今回は、現在流行している「嘔吐下痢」が発生したときの園内の感染対策をお伝えしたいと思います。
下記のような細心の注意を払って対応しておりますが、それでも流行してしまうのが嘔吐・下痢の感染力の強さです。
<嘔吐・下痢の処理>
- 処理をする人以外は近づかないようにする。
処理をする人は手袋とマスク、エプロンを着用する。
- 汚物は雑巾やペーパータオル等で外側から内側に向け、
汚れた面を折り込みながら静かに拭きとる。
- 使用した雑巾やペーパータオル等は、すぐにビニール
袋に入れて処分する。
- 汚物が付着した場所(床など)を塩素消毒する。
- 処理が済んだら、エプロン・マスク・手袋を密閉して処分する。
- 処理後は十分な手洗いと消毒をする。
- 換気設備を使用しながら、窓も開けて十分な換気を行う。
- 汚れたおもちゃ類は、洗えるものは塩素消毒をして洗濯し、日光消毒をする。汚れのひどいものは処分する。
※乳児室内及びおもちゃ類・園内の全トイレは、毎日消毒清掃を行っています。
※嘔吐物や下痢便で汚れた衣類は大きな感染源です。乳幼児が集団で生活する施設においては、汚れた衣類を洗うことで、周囲の汚染や保育者の衣服に付着するなどして感染者を増加させてしまう可能性もあるため、原則的には汚れた衣類は洗浄せず、そのままビニール袋に入れて密閉し、ご家庭にお持ち帰りいただくことが推奨されています。しかし、ご家庭での負担も考慮し、園では軽く水洗いで大きな汚れのみ落としてからお返しするよう心がけています。場合によっては、そのままお返しする場合もありますのでご了承ください。
<消毒液のつくり方> 次亜塩素酸ナトリウムは、塩素系漂白剤の成分です。
0.02%次亜塩素酸ナトリウム(用途:衣類の消毒)・・・原液20mlを水6Lに加える。
0.1%次亜塩素酸ナトリウム(用途:嘔吐物・便の処理)・・・原液100mlを水6Lに加える。
保育から子育てを磨く−保育には子育てのヒントがいっぱいあります−
長房西保育園の子どもたちは、4月からの新しい環境にぐんぐんと適応し、毎日の楽しみを倍増させています。子どもの育ちを中心に、ご家庭と園とが絆を深める一年が、再び始まりました。
長房西保育園が大切にしている園生活の基本の一つは、親も子も保育者も、『皆が楽しむ』ことではないかと思います。誰がいつ訪れても、とにかく園庭にも、保育室にも、給食室にも、事務室にも、楽しい息づかいを感じることができるでしょう。
『楽しさ』は、私たちにとって『心育ちの素』です。園の生活に、どんな楽しみがあるのか、それを沢山見つけて、分かち合いましょう。子どもたちは、楽しみを見つけ出すのがとても上手です。新しい友だちともすっかり馴染んで、楽しげに食事を取る様子に、思わずこちらも笑みがこぼれます。今日もきっと、その楽しさを家庭に持ち帰ってくれることでしょう。
ご家庭で一年間お子さんを送迎していただくこと、多忙な毎日の中で、皆様の慌ただしい時間のやりくりを思うと、本当に頭が下がります。そうやって作っていただくせっかくの貴重な機会です。どうか、一言二言でも、生き生きしたお子さんの様子を職員と共有できますように。私もこれから一年間、長房保育園の『心育ちの素』を見つけて報告してききたいと思います。
(臨床心理士 青木)
食育−食育推進委員−
保育園には食育推進委員があり、食育年間表をもとに子どもたちに「旬」の食材や「こんな時期に野菜を植えるといいよ。」「こんな調理保育をやってみませんか?」と提案をさせてもらい、子どもたちが楽しめるような食育を進めていきます。
先日、食育推進委員の三人で、どんな風に食育を進めていこうかと話し合い、「子どもたちに内緒で、ある種を植えてみよう!」ということになりました。早速、近隣の農家の方から種をいただき、蒔き方から実のなる時期などを詳しく教えてもらいました。園庭に「なぞなぞプランター」と名前を書いて栽培するので、帰りなどに子どもたちと一緒に見ていただき、芽が出てきたらどんな野菜が収穫できるのかを当ててみてください。
秋には、沢山収穫できる予定なので、給食に使用したいと思います。この種は、食育推進委員の三人だけしか知らないので職員にも秘密です(笑)。また、給食室横の食育コーナーには、調理保育の風景や旬の野菜・リクエストメニューが展示してあるので、こちらも見ていただけると嬉しいです。
(栄養士 石井)
子ども目線−気持ちのいい登園−
「さいた、さいた、ちゅうりっぷのはなが…」朝、交通整理で園の前に立っていると、どこからともなく歌声が聞こえてきました。声の聞こえる方を見ると、ベビーカーに乗った赤ちゃんと、その横に寄り添いながら歩いている2歳児、そしてベビーカーを押すおばあちゃんの姿が飛び込んできました。その様子は映像に収めておきたいような、とっても温かい、素敵な時間だと思いましたし、なんだか懐かしい風景と出会ったような気がしました。
皆さんは、子どもと歩きながら歌を歌い、お互いの心がだんだん近づいていき、歩くペースもいつしか一緒になったという経験はありませんか。こんな時、特別な会話をしているわけではないのですが、お互いいつしか気持ちのよいコミュニケーションをしている様な気がしてくるから不思議です。歌っているうちに、心も解放されて、人目も気にならない程熱唱をする場合もあります。そして何より、今一緒にいる人との時間が、大人にとっても子どもにとっても、かけがえのない宝物になるはず。車は便利ですが、同時にこのような貴重な時間は、意識しないと作れません。
子どもと一緒にいると、歩くというスピードが人間にとってはとっても大事なペースだということがよくわかります。なぜなら、道草も出来、発見することもたくさんあるからです。同時に、そのスピードは私たちにとっても心地の良いペースだと思います。
登降園は日々繰り返されるわけですが、この時間を大切にすることは、子どもだけでなく、私たちにとっても大切な時間になると思います。
(園長 島本)
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