9月に入っても残暑が厳しい日々が続きましたね。スポーツの秋、食欲の秋などといわれるように、
保育園でも運動会や遠足など楽しい行事が続きます。子どもたちの体力もぐんと伸びる時期なので、楽しい経験を通して、健康な体づくりをしていけるといいですね。
10月10日は目の愛護デー 〜目を大切に〜
2つの10を横に倒すと、まゆと目の形に見えることから10月10日は「目の愛護デー」とされています。乳幼児期は、子どもの視力が一番伸びる時期ですが、実際に視力を調べる機会はあまりないのが現状です。また、この時期の子どもは自分の目に異常があったとしても、なかなか自覚ができません。この機会に、子どもの「目」の健康をあらためて見直してみましょう。
視力の発達に重要な乳幼児
生まれたばかりのときに0.01くらいだった視力は、生後6週頃からぐんぐんと発達し、5〜6歳で1.0以上、その後発達の程度が緩やかになり、8〜10歳くらいで完全に止まります。ですから、乳幼児期に何らかのトラブルで視力の発達がうまくいかなかった場合には、その後から視力を伸ばすことはとても難しくなってしまいます。日ごろから子どもの目の状態に注意を向け、気になることがあれば早めに受診をしてください。
こんな行動があったら要注意
□目を細めたり、しかめたりする
□横目でものを見ることが多い
□テレビなどに極端に近づいて見る
□必要以上にまぶしがる
「見る力」を育てるポイント
- □明るさ、暗さのメリハリある生活を
- 日中は光を浴び、夜は暗くして眠る。
- □広い空間で体と目を動かす機会を
- 全身運動は眼球、視神経・脳の発達を促す。
- □いろいろなものを見る体験を
- 止まっているもの動いているもの、小さなもの大きいもの、遠くにあるもの近くにあるものなど、いろいろなものを見る体験が、目によい刺激になる。
- □テレビやゲームは、時間を決めて
- テレビは正面から見る。いつも横目で見ていると、視力に左右差が出ることも。
また、携帯ゲームなど狭い範囲の平面画像を見続けることは、目の負担になるので、乳幼児は避ける。
保育から子育てを磨く−保育には子育てのヒントがいっぱいあります−
今年も、運動会の練習が始まりました。子ども達のボルテージが、一年で最も高まるときですね。例えば、よくある「玉入れ」はどんな様子でしょうか?
乳児は片手で玉をつかんだまま、もう片方の手で別の玉をつかみます。誰かの玉がほしくて、うっかり手を伸ばし、握っていた玉が地面に落ちてしまって泣きます。おまけにその横で、年中さんが、気合いを入れ合ってわめいています。実に騒々しく、無秩序な光景に見えますが、先生は、あまり意に介せず、かごにたまった玉を数え始めました。
するとみんなの目も輝き始めます。泣き声が止まります。大暴れもストップしています。最後の一つがカゴから放たれたとき、歓声が上がります。その調和した声は、実に美しい。
ぐちゃぐちゃで 爆発しそうな混乱の少し先に、こういう一体感と調和、「歓喜」というこの上なく大切な体験があることを、子どもと遊ぶ保育者は、その体験からちゃんと心得ています。興奮しすぎて自分のことがコントロールできなくなった時に、子ども達はとても不安になります。楽しいときに、怒られることをしでかしてしまうのは、この時のハラハラ感が強すぎるためです。そこを叱られてしょげる結末ではなくて、上手に調整して、楽しい物語として終えること。その繰り返しが、子どもが自分の衝動をちゃんとコントロールできるようになるのに不可欠なのです。しからない子育ての大切さを、ここでも垣間見ます。
(臨床心理士 青木)
食育−手作り味噌−
園では、昨年の12月に初めて味噌作りに挑戦しました。今のゆりさんが4歳児(ばら)の時にお泊り保育の時に食べようという子どもたちの計画です。そして、お泊り保育の時にキュウリにつけて食べたり、お味噌汁にしていただきました。今回は、その時のお味噌が余っていたので、ゆりさんに相談をすると、やはり味噌汁にして食べたいということに決まりました。そこで味噌汁のある献立の日に使い、食べていない園児達にも味わってもらうことにしました。すると、お泊り保育で食べた時よりも熟成が進んでいたので、味もマイルドになっていました。
クラスに周り、子ども達に感想を聞くと「おいしい」という声が多く、おかわりする子もいて、この日のみそ汁は、ほぼ完食状態でした。手作り味噌は、大豆の粒々感も感じられたり、とんがった塩味もないので、市販のものとの違いがよくわかります。手作り味噌は食べられるまでに時間と手間がかかりますが、できるまでのわくわく感や出来上がるまでの経過も解かります。これからも長房西保育園のオリジナル味噌作りを続けていきたいと思いました。
(栄養士 佐藤)
子ども目線―貢献、役立つ喜び―
久しぶりに大きな台風がやってきました。翌朝、園の周囲は折れた枝や落ち葉が散乱して、大変な状況になっていたのですが、ちょうど元八中学校の生徒たちが6名、インターンシップで来ていたので、掃除をしてもらうことにしました。竹ぼうきの扱いには慣れていないようでしたが、それでも一生懸命やってくれました。終了後、感想を聞くと「大変だった」「つかれた」という返事が返って来たのですが、園としても助かったし、地域の方々もきっと喜んでいるという事を伝えると、嬉しそうな顔をしてくれました。
大きくなって手伝いを頼まれると大概はNOと言う返事が返って来ますが、ボランティアのように自ら何かの役に立ちたいという気持ちは誰でもあると思います。
この誰かの役に立ちたいという気持ちは、ずいぶん小さいうちから持っています。例えば1歳児のクラスでも、給食の後の片づけをしようとして保育者が動きはじめると、それをよく見ていて、給食室まで何か運びたいと訴えてきます。そしてコップやトレーを渡されると、給食室まで嬉しそうに運んでいきます。そして、「ありがとう」というお礼の言葉をかけられると、とっても誇らしげな顔をします。お世話をしたがるのは人間の特徴のようですが、社会人として生きていくためには欠かせない能力です。ご家庭でも、この子どもたちの小さな『おせっかい』を大切に出来るといいですね。
(園長 島本)
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