猛暑日が続く中、子どもたちは毎日元気にプール遊びを楽しんでいます。夏の間、ご家庭でも旅行や外出・イベント・地域のお祭りなど、楽しい経験がたくさんできたことと思います。その反面、そろそろ夏の疲れが出てくるころです。秋以降も元気に活動ができるよう、いま一度子どもの生活リズムを見直し、健康には十分注意をしていきましょうね。
水分補給の落とし穴
熱中症予防のためにも、水分補給はとても大切ですが、糖分の多い飲み物をとりすぎると食欲が落ち、体力低下にもつながってしまいます。ジュースはもちろんですが、スポーツドリンクの中にも、糖分の高いものがあります。利用する際には、薄めて与えるなどの工夫をしてみてはいかがでしょうか。
9月1日は防災の日
非常用品は備えていますか?いざというときすぐに取り出せるよう、決まった場所に用意しておくと安心ですね。定期的に中身のチェックをして、期限切れの水・食料品・薬などが入っていることのないようご注意ください。西保育園では、お迎え訓練も実施します。3・11のような状況は、またいつ起こるかわかりません。一番大変な状況を思い浮かべて、訓練に参加してみてください。
救急用品を点検しましょう
9月9日は救急の日です。この機会に、ご家庭の救急用品をチェックしてみてください。古い薬などがたくさん入ってはいませんか?古いものは処分して、新しいものを補充しておいてくださいね。
また、怪我の手当てに必要な最小限のものも用意をしておくと安心です。代表的なものをご紹介しますので、各ご家庭で必要なものを検討して、オリジナルの救急箱を用意できると良いですね。
□体温計 |
□ピンセット・刺抜き・毛抜き |
□ばんそうこう |
□はさみ |
□包帯 |
□水まくら・アイスノン・保冷剤など |
□滅菌ガーゼ・滅菌パッドなど |
□湿布薬 |
□脱脂綿・綿球 |
□化膿止め |
□綿棒 |
□虫刺され用塗り薬 |
☆いざというときに慌てないよう、救急箱は取り出しやすい所に保管しておきましょう。
ただし、子どもの手の届かないところを選んでください。
保育から子育てを磨く−保育には子育てのヒントがいっぱいあります−
夏季保育の楽しみの一つは何と言ってもプールです。大小のプールの周りに、ほどよく日陰を作りながら、園外の視線から子どもを守ることにも成功しています。
皆さんもご存知のように、園ならではの工夫の一つに、竹を半分に割って作った樋(とい)があります。子どもがバケツでプールの水を汲んでそこに流し入れると、すだれの向こう側の田んぼに通じていきます。めだかが泳いで、トンボも飛ぶ異空間は魅力的です。でも直接子どもがそこまで水を運ぼうとすると、足の裏に土がついてしまうので、衛生上の理由から、そのままプールに戻ってくることが出来ません。この樋は、そういうことを気にしないで、するりするりと水の行き先を目で追いかけながら、せっせとプールから水をくみ出して遊び続けることができるのです。安全・衛生・想像性、そして水を大切にする環境が絶妙なハーモニーを奏でてくれるのです。
それからもう一つ。今日は、大人が一人ゆったりと一緒に水に浸かって、足を大きく投げ出します。その先に何人もの子どもが連なってしゃがみ込み、水中モノレールのような繋がりができました。ゆら、ゆら、と水圧の微妙な変化に身を任せては、動きが自然と調和して一体感がわいてきます。とかくテンションがあがってしまい、トラブルの起きがちなプールですが、本日は、穏やかな流れの中で、笑顔に溢れる時間が演出できていたように思います。「豊かな時間だった、楽しかった。」そんな風に日誌が書かれているとき、何気ない遊びの中にも、保育者の創意工夫が息づいているな、と感じます。
(臨床心理士 青木)
食育−園庭の野菜−
夏野菜といえば、主にトマト・かぼちゃ・ナス・ゴーヤ・きゅうりなどがあります。保育園の園庭でもミニトマト・ナス・ゴーヤ・インゲン・バジルといった野菜を育てています。この間、子どもたちがゴーヤを給食室に持ってきて「ゴーヤを収穫したので、料理してください。」と頼まれました。「はい、わかりました。」とゴーヤを受け取ると、私たちの知っている大きくて緑の濃いゴーヤとは違い、小さくて黄緑色でボコボコとした凹凸が大きいゴーヤではないですか!給食室では、「おつ!こんな新しいゴーヤ初めて見た」と思いましたが、味は普通のゴーヤと同じで苦みが強いのだろうと思い、いつものように調理し子どもたちに出したところ、普段ゴーヤが嫌いな子も「おいしい!」「もっとちょうだい。」と言いながらバクバク食べていました。不思議に思い少し味見をさせてもらいました。食べてビックリ!苦みがあまり感じられない。私自身ゴーヤは苦い物とイメージしていたので驚きでした。これなら子どもたちも食べられると新しい発見ができました。ぜひ、ご家庭でもたくさん種類のある野菜の中から、気候や育て方などで変化する野菜を探してみると、面白い発見があると思うので、子どもたちと一緒に楽しんでみてください。
(栄養士 石井)
子ども目線
夏の間、年長さんが各クラスに入って、小さい子のよきモデルとして一緒に生活してきました。そんな活動の中の出来事です。1才の誕生日を迎えて1ケ月、歩くのも上手になり、嬉しそうに歩いていた時、ころんで「エーン」と泣きだしました。するとそれを見ていた5歳児の女の子が直ぐにとんできて「今のは痛かったねえ〜、おう、よしよしよしよし。」とやさしい声をかけながらそっと抱きかかえ、ぶつけた頭をさすってあげたそうです。そのあやし方を見た乳児クラスの先生は、よく見ていて直ぐにとんでいったその子のかわいらしさに思わず微笑んでしまったそうですが、同時に優しくあやす様子を見て、改めて子どもは大人の事を実によく観察しているということが分かったそうです。このような行動は、言葉で「小さい子には優しくしてあげなさい」と教えられても身につくものではありません。きっとあやした本人が、お母さんから同じようにやさしい声をかけてもらったに違いありません。
このように、自分がされた事を他者にするのが、子どもの学習する姿です。だから、子どもは親の鏡などとも言われるのでしょう。そこで、長時間いる保育園での生活は、『子どものまね』を意識して、人や物の環境設定を考え、教育のねらいに組み入れています。子どもたちが家庭の体験を園で披露するように、家庭では保育園の先生や友だちの真似をしていることと思います。どうぞ、そんな子ども達の姿を交流しあいながら、子どもの目線を楽しみましょう。
(園長 島本)
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