年末年始のお休みはいかがでしたか?保護者の方の中には、「不規則な生活習慣がついてしまい、毎朝起きれなくて困る」という声も聞こえてきました。毎日厳しい冷え込みが続き、体調を崩しやすいこの時期、八王子市内でも、ンフルエンザの報告数は増加傾向にあるようです。「今までかかったことがないから大丈夫!」といった油断は禁物です。気持ちも新たに、生活リズムを取り戻して健康に楽しく過ごせるといいですね。
知っておこう! 感染経路と予防法
子どもたちが集団生活をする中で、感染症は極力避けたい病気です。今回は、それぞれの感染経路や効果的な予防法を紹介します。
どうやって感染するの?
※感染経路が1つではないものについては、より効果の高い予防法に入っています。
接触感染 発病者に接触することで感染 ・・・手洗いで高い予防効果
病原性大腸菌・サルモネラ菌・腸炎ビブリオ・カンピロバクター菌・ボツリヌス菌・ヘルパンギーナ・手足口病・とびひ・流行性角結膜炎・急性出血性結膜炎・感染性胃腸炎(おう吐下痢症) など
飛沫感染 くしゃみや咳などで飛び散った唾液から感染 ・・・うがいで高い予防効果
咽頭結膜熱(プール熱)・インフルエンザ・りんご病・おたふくかぜ など
空気感染 くしゃみ、咳などで飛びだしたウイルスが、空気中に浮遊して感染 ・・・予防接種および感染者に近づかないことで予防
水ぼうそう・結核・はしか など
じょうずな手の洗いかた しっかりていねいに洗い、ばい菌を流しましょう。
- 腕まくりをする。
- 水道水で手をぬらす。
- せっけんをしっかり泡だてる。
- 手のひら、甲を洗う。
- 指と指の間を洗う。
- 親指から順番に1本ずつ反対の手で包んで洗う。
- よくこすって、つめの間を洗う。
- 手首を洗う。
- せっけんを流す。
- 清潔なタオルでふく。
効果的なうがいのしかた
のどからの菌の侵入を防ぎます。ぶくぶくうがいを1回したあと、がらがらうがいを3回ほど繰り返します。
1.ぶくぶくうがい
水を口に含み、1度口の中をゆすいで吐き出す。
2.がらがらうがい
水を口に含み、のどの奥まで届くように上を向き、15秒ほどがらがらして、吐き出す。
保育から子育てを学ぶ−保育には子育てのヒントがいっぱいあります−
一月は、新しい一年が始まり、一方で年度末が近づく、ちょっとせわしなさの伴う移行の季節ですね。一年の総仕上げの時期になりましたので、保育者は、子どもたちの歩みを振り返ることが多くなります。「あゆみノート」は、それを行う大事な資料になります。毎日同じ事の繰り返しのようでも、子どもたちの半年、一年は、大人の10年分くらいの変化があるかもしれませんね。
子どもの変化や成長について、私たちも園で話題が多く出ますが、大きくなったと子どもをほめるというよりも、我がことのように喜びが沸いてきて、思わずにっこりしてしまいます。その私たちの様子を間近に感じることが、実は子どもが自分を誇らしく感じる根っこになっていくのですね。
この時期もう一つ、保護者の皆さんにも振り返っていただきたい大切なことがあります。お子さんを囲んで、ご家庭の長房西保育園体験の一年間はいかがだったでしょうか?
お父さん、お母さんに、感動はありましたか?楽しかったことはありましたか?もちろん、心配なことや、腹立たしいこともあったかと思います。でも、最後にどんな気持ちでこの3月を迎えるかが、大切です。担任とあまり話せていないな、園長とはどうだろう?そんな思いがある方は、どうぞそのことを園に投げかけてみてください。子どもたちのあゆみノートを豊かにしていくことは、私たちだけの力では及びません。
(臨床心理士 青木)
食育−「リクエストメニュー〜食べたいものから作りたいものへ〜」−
園では、3・4・5歳時から月に一品ずつ給食とおやつに何が食べたいか子どもたちに聞いて献立の中にいれています。ところが昨年の10月ごろから、リクエストの傾向が変わってきたのです。
今までは、子どもたちの食べたいものを中心にリクエストしていたのですが、秋頃からだんだん食べたいものから、自分たちで作りたいものへとリクエストが変わってきたのです。
作りたいものも、ただ「○○が作りたい」ので終わるのでなく、こういうものをトッピングしたいとかこういう形に作りたいとか出来上がりのイメージもしていて、子どもたちの発想の豊かさを改めて知ることができました。クラスで調理をする時に様子をみせてもらって一番思う事が、みんな本当に楽しんで作っていることです。
初めてみる食材やその食材がどんどん完成された料理になっていくという過程をとても楽しんでいます。
これからも、こういう活動を大切にしていき、子どもたちに食べることへの興味を持っていってもらえたらいいなと思います。
(栄養士 佐藤)
子ども目線−育ちの評価−
園では土曜日になると異年齢で過ごす機会が増えてきますが、4月に比べて随分人間関係が深まってきました。保育者たちの「きょうはどうしたい?」という呼びかけで、大きい子が小さい子のクラスで一緒に過ごしたり、小さい子から名指しされた子が遊びに行ったり、一緒に食事をしたり、お世話をしたり、遊んであげたりといった、お互いに、とっても優しい側面がたくさん見られるようになってきました。こんな姿を見た時に、私たちは子どもたちの育ちを確認することができ、保育の質を見直すことができるのです。
今月末からあゆみの交流もはじまり、そろそろ子ども達の育ちをふりかえる時期になります。『出来る、出来ない』という結果だけで子どもの育ちを判断する方法は、第三者にとってはわかりやすいやりかたなので、ほとんどがそのような結果主義で子どもの能力を評価しています。ここで考えてみてください。出来なことを指摘されて、もっと頑張るように励まされる(追い込まれる)ということを、ずっと繰り返されたら私達は頑張れるでしょうか。今、自分に自信がなく自己肯定感が低いといわれる小中学生の評価も、そんなことの繰り返しが影響しているのではないでしょうか。子どものいいところを延ばすというのが子育てや教育の基本ですが、そのためには子どもの『いいところ』をたくさん発見できる力が大人の方に必要です。それが苦手な人はつい叱りつけたり、無理やり従わせるという大人の権力を行使することになります。そのような環境で育つと、今度はその子が親や他者に対して同じような対応をすることになります。大変ですが、子どもは励ましたり、共感しながら楽しい生活を保障していきましょう。
(園長 島本)
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