朝夕はだいぶ涼しくなり、日中との寒暖差が目立ってきましたね。気温が下がり空気が乾燥してくると、かぜをひきやすくなります。手洗い・うがいはもちろんですが、睡眠・食事・運動などの生活習慣を見直し、健康な身体づくりを心がけていけるといいですね。
鼻の健康
鼻は、呼吸の出入り口であり、ウイルスや細菌が体に侵入するのを食い止める役割を果たしています。また、耳やのどとつながっているため、鼻水や鼻づまり放置しておくと、
中耳炎や鼻やのどの粘膜が炎症を起こし、ほかの病気の原因になることもあります。「鼻水だけだから・・・」と甘く考えず、鼻の健康にも十分配慮しましょう。
鼻水・鼻づまりには…
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鼻水が出る
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元気で食欲もあり、他の症状が見当たらない場合は、少し様子を見ても良いでしょう。
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鼻水が長く続く
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耳鼻科または小児科を受診。サラサラした鼻水は、かぜやアレルギー性の場合が多く、粘り気のある濃い色の鼻水は、蓄膿症(副鼻腔炎)の可能性もあります。
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鼻の下の荒れ、赤み
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ワセリンやクリームを塗って保湿し、皮膚の保護を。
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鼻づまり
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鼻の粘膜が腫れるために起こります。呼吸がしづらく、苦しそうな場合には、受診しましょう。
予防接種
<インフルエンザ>
インフルエンザワクチンの予防接種が始まっています。
今シーズンは、季節性インフルエンザと新型インフルエンザのワクチンが1本化されています。接種後2週間以上経たないと効果が得られないので、
接種される方は流行期に入る前までに済むよう、計画を立てておくことをお勧めします。
ただし、アレルギーのある方の場合、受けられないこともありますので、医師とよく相談してください。
副鼻腔(ふくびくう)炎(蓄(ちく)膿(のう)症)って?
顔の骨の中にある空洞(副鼻腔)に炎症が起こった状態。慢性化して、膿がたまった状態が続くこともあります。
かぜが原因で起こることが多く、ネバネバした黄色や緑っぽい鼻水が続いたり、鼻がつまったりします。また、顔や頭が重く感じ、注意力が散漫になったり、
発熱することもあります。繰り返すと慢性化するので、こまめに受診して最後まできちんとした治療が必要です。
食育 −上白糖と三温糖の違い−
私達の知っている砂糖には、たくさんの種類があります。普段、家庭で料理する時など一般的には上白糖を多く使用していると思いますが、保育園では上白糖ではなく三温糖を使用しています。なぜ、一般的に使用している上白糖ではなく三温糖を使用しているかを少しですが、説明をしたいと思います。まず、保育園で三温糖を使用しているのは、甘い上白糖に比べると少しではありますが、ミネラル分が多いのと、味にコクがあるので、薄味を心がけている保育園では、少量の砂糖で味に違いが出てくるからです。上白糖と三温糖は、原料は同じサトウキビを使用していますが、何が違うかと言うと、精製する際の違いです。糖液を結晶させるときに最初に結晶させたのが、お菓子などを作る時に使うグラニュー糖で、次に上白糖、次が三温糖です。糖液を三度煮詰めて作る砂糖なので「三温」という名の由来になったと言われています。ご家庭でも、是非コクのある三温糖を使い煮物など作ってみると、また違った味が楽しめるかもしれませんね。なお、体にいいといわれる黒糖と三温糖は別のものです。
(栄養士 石井)
子ども目線 −気持ちの切り替え−
「さあ、かたづけですよ」「おへやにはいりますよ」…保育園には子どもたちが気持ちを切り替え、集団で別の活動に移るシーンがたくさんあります。ところが、このような時は子どもの気持ちと保育者の都合がぶつかる瞬間でもあるため、必ずしもみんなが気持ちよく行動してくれるとは限りません。おそらく、みなさんの家庭でも子どもが朝起きてくるところからその葛藤が始まり、寝るまで何度か繰り返されることと思います。冷静になれば、お互いの思いがすれ違っているということに気がつくと思うのですが、そのような時は子どもも泣き叫びながら訴えてくるので、冷静に対応するのは大変だと思います。
しかし、たとえ我が子でも親とは違う人格をもった人間なので、無理やり従わせる訳にもいきません。相手が子どもだと思うと、つい大人のいう通りになると思ってしまうようですが、私はこの日々の子どもとのやり取りが子どもの人格形成にとっても大きな影響があると思っています。
そこで、園では『子どもが感じて自分から考える』ということを大事にして保育を進めています。例えば、子どもたちにとって先の見えるような情報を伝える工夫をすることに努めています。片づけをする時にでも「そろそろ」とか「おなかがすかない?もう少し○○したら、給食にしようね。」というような情報を事前に伝え、一人ひとりの子どもの気持ちが自分から動くようにかかわります。遊ぶ前にはルールを確認することもよくやります。喧嘩が起きた時には善悪を決めるのではなく、お互いの気持ちが伝わるような努力を繰り返しします。そのことによって少しずつですが相手との違いが分かり、同時にそのことが大事であるという情報を伝えます。もちろん、学びの途中にある子どもたちですから、すぐに理解できなくてもいいのです。毎回はじめてのように繰り返して短く伝えていくことがポイントです。そのことによってだんだん自分で感じる能力が高まっていき、自分で考える力もつくと考えているからです。
年齢の高いクラスでは明日の予定を帰る前に伝えたり、一週間先までのやりたい活動を聞いたりするなど、さらに先の情報を伝えることもあります。「今はこうしたい」という自分の気持ちを表現したり、あきらめて気持ちを切り替えたり、我慢したりといった感情をコントロールする能力は、その子自身がどれだけ一人の人格として、丁寧にかかわってもらったかという体験とつながっているのです。
(園長 島本)
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